2010年7月1日木曜日

ワークショップと五感

今週の情報共有はワークショップの事例紹介が多いですね。プロジェクトがそういった時期にさしかかっているというのが理由なのですが、良い機会なのでワークショップについて少し考えてみたいわけです。

僕がワークショップと聞いて真っ先に思いつくのは、実は演劇のワークショップである。演劇に関するワークショップというのは本当に多く開かれていて、劇団ごとにワークショップを開催してるのではないかと思うほど。

確かに、演劇とワークショップというのは相性がよい、というのもなんとなく理解はできる。 元々が体を動かし、体を使って表現するという演劇を座学でやるよりは、実際に体を動かした方が理解が早いというのは想像に難くない。しかし、演劇でなく普段は座学でやるようなこともワークショップでやった方が効率が良いとされる場合も多い。

ワークショップの強みとは何か。それは通常より多くの感覚(五感)を使うことであると考える。五感というのは普段は独立していると考えられているが、それらのシナジー(クロスモダリティ)は大きいらしく、視覚と聴覚などの組み合わせで臨場感をより味あわせるという手法はよく使われてきた。

また、僕が読んだマンガ「美味しんぼ」では「カレーは手を使って食べた方が美味しい」と書いてあり、幼かった頃の自分はかなりの衝撃を受けた記憶がある。インドの方々はいざ知らず、殻を敗れない日本人であった僕は、カレーを手で食べることは結局試すことは出来なかったので真偽のほどは定かではないが、これも「味覚」「嗅覚」「視覚」に加え、「触覚」を食に取り入れた結果、感覚が更に研ぎ澄まされるということなのかもしれない。

さて、振り返ってワークショップについて考えてみると、座学では「視覚」「聴覚」ぐらいしか使用しないのに対し、更に「触覚」を使うことになる。この「触覚」を使った際のシナジーについては僕は詳しくないのだが、先のカレーの例にもあるように、多くの感覚を使うことにより感覚が研ぎ澄まされたり、脳が活性化するなどの効果も考えられるし、より多くの感覚を使うことで思い出に残りやすくなる、という可能性も想定される。

またワークショップ自体が座学と比較し「触覚」に重きを置いた特別な体験となりワクワク感が生まれるのかもしれない。子供向けのワークショップを開催しているCANVASのホームページを見ても触って体験するようなワークショップが多いように感じる。このように考えると「触覚」という要素が座学とワークショップとの大きな違いであるということが考えられる。触覚というものに重点を置くワークショップが有効ということなのかもしれない。また、ワークショップには他にも自分のペースで学ぶことができるなど色々なメリットがあると思われるのだが、時間も時間なので、今回はここらへんでおしまいにしておきます。

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