2010年12月3日金曜日

ゲームの未来? ~現状分析編~

ここ数回で、ゲームに関する最新の情報やちょっと未来の情報を書いてきたわけですが、今後ゲームはどうなっていくのか、ということについて少し考えてみたいと思います。

とりあえずその前にちょっとゲームの歴史をさらっていきましょう。詳しくはwikipediaの記事でも見てもらいたい。以下はそれを抜粋し、簡略化したもの。

<ドット絵全盛期>
1983 ファミリーコンピュータ
1990 スーパーファミコン
<3Dポリゴン全盛期>
1994 プレイステーション
1996 NINTENDO64
<3Dグラフィック全盛期・ゲームの複雑化>
1998 ドリームキャスト
2000 プレイステーション2
2001 ゲームキューブ
2001 Xbox
<開発費高騰・ゲーム離れ?>
2004 PSP・NintendoDS
2005 Xbox360
2006 プレイステーション3
2006 Wii

さて、ゲーム機の歴史はこれくらいですが(マイナーチェンジを除く)、ここ2,3年で騒がれているゲームといえば、携帯電話やスマートフォン上のアプリですね。ソーシャルゲームだけでgreeやモバゲーはどれだけ稼いだのやら。特にiPhoneやiPad用のゲームはゲーム市場をガラっと変えてしまいそうな予感すら感じさせます。

近年のこういった市場の変化というのは、第一にゲームの複雑化に対するアンチテーゼが原因なのだと思います。ただ、ゲームの市場は縮まる一方で、ユーザー層は広がっているように感じます。ゲーム市場の動きを簡単に言うと

2000年以前:大規模なゲームは作りづらい反面、ゲームが好きな子供や大人に幅広くヒット
2000年以後:複雑なゲーム(演出面も含め)を楽しむヘビーユーザーに特化してしまう

現在:複雑なゲーム(PS3など)と簡単なゲーム(モバゲーなど)に2極化。
モバゲー側がユーザー数で圧倒。任天堂もWiiなどで対抗。据え置き機より携帯機の方が好調。

って感じでしょう。未だに64のスマブラやマリオカートあたりが合宿などでの定番のゲームとなっているのを考えると、今のゲームが複雑化しすぎたと感じる場面もありますね。


これらの動きは、ゲームに対する人の接し方が変わってきていると捉えるのが妥当でしょう。人がゲームをやる時間帯も変わってきています。据え置き機全盛期は、家でがっつりゲームをするパターンが多かったはずですが、携帯機や携帯電話やスマートフォンでゲームをするのがメジャーになった今、ゲームのプレイ場所はむしろ「電車の中」なのかもしれません。
 
要するに、ゲームの消費のリズムが大きく変化しているということです。ゲームをするという行動を他の行動に例えれば分かりやすいでしょう。FFやドラクエを家でがっつりやっているというのは、家で映画を見ている、ハードカバーの物語(ハリーポッターなど)を読んでいる感覚に近いですね。最近はストーリーが一本道のゲームも増え、ゲーム自体が一つの物語を見せる感覚に近づいているような気がします。
 
普通の携帯機のゲームの場合は、小説などに似ていますね。電車内で読む文庫版の小説みたいな感じ。新書でもいいかな。消費のリズムはここらへんが一番よく似ています。
 
では、最近流行りのサンシャイン牧場、怪盗ロワイヤルなどはどうでしょう。主に家のパソコンや電車内などが主戦場です。普通の携帯機のゲームとの最大の違いは、ソーシャル性ですが、これが消費のリズムにも大きな差を生みます。ソーシャル性があると、ゲームの消費のリズムを自分で決められなくなる。他者の行動に大きく依存するわけですね。一度にゲームをする時間は細かくなり、生活の様々な場面に入っていく。生活がゲームで満たされやすくなるわけですね。個人的にはこっちのほうが怖い…。中毒者もこっちのほうが多いような気もします。twitterなんかもこのリズムでしょうね。なんか街中で音楽を聴くような消費のリズムに似ています。
 
ここら辺から導き出される、現在のトレンド、そして未来へのキーワードは
 
複雑化に対するアンチテーゼ と 消費時間の細分化
 
って感じですかね。これが未来のゲームにどう影響するかは次回ということでw