2011年4月27日水曜日

デジタルサイネージが街に広まった世界って本当に便利なの?



こんばんは!  このたびこのミライブログを更新さてていただくことになったトシキです。
水曜担当なので、しばらくの間水曜はお付き合いいただけると嬉しいです^^



さて、まずはこの二枚の写真を見比べてみてください





この二枚を見てあなたは何を感じましたか?
何か違いを感じましたか?


補足させていただきますと、上は大阪道頓堀です
二枚目は品川駅構内です。(黒い四角形のはモニター)


実はこの二枚とも最近撮影されたものなのです。
つまり、どちらも震災による節電の影響を受けているということです。


普段の夜なら、大阪の有名なグリコやその周りの看板はキラキラと電飾で輝き、品川駅のデジタルサイネージは行きかう人に広告を見せます。


しかし決定的に大きな違いがあります。

それは上は何となく看板が寂しげであったり、見にくかったりするが、
下は情報量がゼロということです。


何が言いたいかというと、上のような電飾や照明によってライトアップしている広告や看板は、電気が消えると目立たないし広告としての効果が薄れるが、かろうじて確認できるので何が書いてあるのかは認識できるということです。

一方デジタルサイネージの場合、節電でモニターを切ってしまうと、もはや何も表示されなくなってしまいます。いくら目を凝らしてもそこに情報はないのです。


ここ最近デジタルサイネージは急速的に広まっており、いつかは街のいたるところにデジタルサイネージが設置されるのではないかと私は勝手に想像しています。
街の広告や看板の全てがモニターになっていて、映像が流れたり、人々と有機的に作用するインタラクティブな広告や案内が表示される街を想像してみてください。
とても「未来」な感じがするし、ワクワクするし、きっと便利です。

しかし、今回のように災害で節電を強いられた時やエネルギー不足に陥った時、一番初めにカットされる電力が「広告」に対するものだとわかりました。
先ほど述べたような近未来でデジタルサイネージの大半が消えたらどうなるんでしょう?

もしそれらが個人の端末と深く連携してたら、生活に支障が出るかもしれませんね。
モニターのMAPしか地図がない世界では、駅で迷った時困ってしまいますね。
看板までモニターで表示されてたら、初めて行くビルが目的地と同じビルかどうかもわかんないですね。

さすがに今の世の中の全ての看板やポスター、街頭ネオン、地図や案内などが電子化されるとは思っていませんが、しかしながらSFの世界でありがちな「そういう世界」が訪れた時、停電・節電時のモニター消灯による生活への支障を危惧しています。


デジタルは最先端だから故にもてはやされます。
アナログにはできないことが多いからこそ便利なんです。
だけど、アナログにしかできないこともあるんです。
そういうものって意外と身近なモノに多い気がしませんか?


私は大切なのは、モノに対しアナログとデジタルの良さをどう組み合わせるべきかを常に考えて設計するべき、ということだと考えています。



道頓堀のグリコのお兄さんがモニターの中で動いてる、なんて未来は見たくないものですね。








1 件のコメント:

  1. 今回の震災でそれを確かに感じたね。サイネージ以外の広告も自重したところが多かったけど、サイネージの広告は全く「無」(真っ黒)になっちゃうからね。

    「アナログ」と「デジタル」の違いの一つって、単に「古いもの」と「新しいもの」という違いに留まらないよね。この辺の話から、“効率化”を促進していくべきものか、という観点の議論も出来るよね。

    何でも画面の中だと、一たび画面の中に不具合が出たら何もかもが出来なくなる。そのためにも「分散化」は必要。バックアップも必要。単に「アナログのあたたかみ」にとどまらず、分散化の手段としても大事な役割を果たすのかもしれないね。

    これも大事な視点だなぁと思いました。

    返信削除